05年12月9日〜11日 : ジャパンパラリンピック in やまびこアイスアリーナ


【大会当日 〜 静かな朝】


朝、かわいらしい目覚まし音が鳴って、しばらく鳴り続けて、止んだ。スヌーズなんだろう。5分後くらいに、また同じ音楽が鳴った。どうやら、携帯の主は起きられないらしい。
これは奈保ちゃんだろうな、と予想していたところに、いきなりスクエアの『TRUTH』が鳴り響いた。ライダー高桑さんの目覚まし音だった。うーん、人それぞれだなぁ。
ちなみに猫と暮らしている私は、猫に電子音を聞かせないように、目覚ましも含めて常時マナーモードです。

朝食を取るため、KATEに向かう。奈保ちゃんは、トレーの上にお皿を乗せないままトングでおかずをつかみ、その置き場所に困っていた。まだ起きていなかったらしい。

さて、北海道・八戸連合は第一試合、第二試合と連荘だ。準備、準備♪

 


【何も知らない試合前】  


マネージャーといっても、ドリンクを作ることしか知らない私。飲める水の確保、濃すぎず薄すぎない(しかも、まだ安定しない)濃度のドリンク。それだけである。
ジャパラは色々な手続きがあり、監督もけいぢさんも戻ってこないので、齋藤さんに借りたボトルに昨日の公式練習でけいぢさんと作っておいたドリンクをボトルにうつし、階段下にあるカフェコーナーで水を入れてスタンバイ。

いつ見ても、スレッジをグリグリやってる小原君。そう、羽田野さんのいない今大会は、何でも「自力」なんだもんね。
自分の用具のメンテナンスくらいは、全日本クラスの選手なら誰でもできるみたいだ。


ふと見ると、けいぢさんが落ち着かない。カーテンを開けたり閉めたりして、場所を探しているようだ。遂に隼人君を移動させ、カーテンの向こうにいそいそとモノを並べ始めた。サプリコーナーである。
 


けいぢさん持参の品


セッティング中


セッティング完了

 


何してるの?

←何をやってるかというと...

こういうこと→

こいつは、気の弱いブタでも耳の短いNOVAウサギでもなく、 ベアーなの。


拡大図

ジャパラでは、用具とドーピング(試合後)の検査がある。IPCのレギュレーションに合っているかどうか。もちろん、チェックに引っかかった場合は、そのままでは使えないのだ。

←スティックとスレッジのチェックを受け

NGの出たスティックを直す→


試合前には、まず開会式がある。これから起こる大波乱なんか想定外の私たちは、慌しく、いざ出陣である。
 

【試合に突入】  


つつがなく開会式が終わり、試合に突入となった。私は試合中の撮影を断念し、あまり人に聞こえないように、だんごになってパックに群がるフォワード陣に

「何でそこに3人いる!逆サイドがガラ空きやっちゅうねん!」

と控えめに文句を言っていた。ほんと、声も出てないし。
「あらじゅんっぽさをちょっとずつ分けたらちょうどいいのに。」と、けいぢさん。
「ちょっとでいいの?」

「うん、ちょっとでいい。(きっぱり)」

なんだ、感じ悪いぞ。

少人数にもかかわらず、みどり君の出番がないまま、第一試合の2ピリが終わって、3ピリに突入。そんなとき、あの事件は起こったのである。
 


【マネージャーの長い1日】


その光景を目の前で見たミツは思った。

「あ、頚損だ。」...おいおい。

チェックを受けたタクの頭部が大きく揺れて、フェンスに激突。まるでミルコのハイキックをくらったようだった。ぱったり倒れたタクの元に人が走る。

やがて起き上がったタクは、大丈夫だから試合を続けると言い張る。あほか。
ベンチに下げられ、ドクターがやって来て問診を受ける。本人は興奮した様子で、まだ試合に戻ると言う。

「試合は次もあるんだから、このピリオドは休め。」

大村監督に言われて、タクは急におとなしくなった。

「あらじゅん、オレ、やばいかも...」

その一言を残して、タクは意識を失っていった。車椅子に乗せられて、医務室へ運ばれた。しばらくして救急車が到着。


私はタクのリュックを物色して、ケータイとお財布などをゲットした。お財布には、保険証が入っていた。

「えらいぞ!」

免許証が見当たらないけど、まぁいいや。コートの上にベアーズのユニフォームを着たまま、救急車に同乗すること30分。搬送先は、諏訪湖をぐるっと半周した先の、諏訪赤十字病院だった。

一体、何を書けというのだ。そりゃー救急車では、ハラハラドキドキだったさ。ときどき反応がなくなったり、手足のしびれや痛みを訴えたり、何かをつかもうと手を伸ばしたり。病院に到着する直前には、体温は38度になっていた。
でも、自宅の電話番号も言えたし、エルボウの外し方も伝えていたタクを見て、私は内心「ここで写真なんか撮れないもんな〜。(既にサポーター日記を意識)めちゃくちゃオイシイのにな〜。」と残念に思ったくらい余裕もあった。

病院に到着すると、タクはそのまま診察室へ。私は待合室で待った。とりあえず、けいぢさんにTEL。

しばらくして、先生に呼ばれた。頭から腰までCT撮影した結果、CTに写るような損傷はないという。ただ、時々反応がなくなることもあり、一泊入院して様子を見ませんか、と言われた。
整形の先生がやって来て、全身をチェックしてくれた。その結果、左わき腹以外は、問題なさそうなことがわかった。それから、自力では起き上がれないことも。

何が普段と違ったかと言えば、救急隊員さんにも、病院の先生にも、まずアイススレッジホッケーを説明しなきゃならなかったんだよね〜。普及活動は、時に命がけである。


【一難去って...】


元々、寂しがりのタク。哲ちゃんが持参した肉と予定されている宴会のことを思えば思うほど、入院はしたくなかった。511号室に運ばれても、「大丈夫だよ。帰れるよ。」と往生際が悪い。
しかし、病室内のトイレに行くために車椅子に移っただけで、ぐるんぐるん目が回るという。やっと諦めもついたようだ。

うさぎは寂しいと死んでしまう。とでも言わんばかりの、すがるような目のタクの「パンと牛乳とスナック」というリクエストを聞き、ひとまず、けいぢさんとやまびこへ戻る。

←本人撮影

夕方には、ここまで回復→
(けいぢさん撮影) 

やまびこに着いた時には二試合目も終わり、長野と東京の試合だった。リンク際に哲ちゃん。

「どうだった?」

「大事はなさそうだけど、一泊入院。」

「そっか。で、ミツは?

はぁ...?!

聞けば、第二試合の1ピリ半ば、飛び出したミツの腹部に相手選手のフレームが突っ込んだという。そのまま動けず、退場→救急車。

「同じ病院じゃなかったの?」

違ったんだよ。救急車も急患もこなかったもの。私もけいぢさんも目が点というより、気が遠くなった。が、ミツは安静を言い渡されたものの、まもなく帰ってきてくれたので、心底ほっとしたのだった。

東京のゴーリー佐藤君を急遽レンタルし、結果は負けたけど、試合は成立したのだそうだ。その後、大村監督を乗せて、コンビニでリクエストの品を調達し、再びタクの病室へ。やまびこへ帰ってきた時には、ジャパラは終わってしまっていた。

何だったんだ、今年のジャパラ。おかげで諏訪湖畔はドライブできたけど。

ちなみに第二試合、隼人君と交代で“出ずっぱり”になったみどり君は、「今までの人生で、一番疲れた」そうである。
 


【生きているって素晴らしい】


監督をやまびこに送り届け、私とけいぢさんは、そのまま買出し部隊となった。けいぢさんの運転(というより道選び)って、つくづく行き当たりバッタリだよね。ややさまよった挙句、APITAにたどり着いた。

買出しの内容は、焼肉用の野菜、キムチ鍋用の具財、アルコールの補充。ホットプレートやら鍋やら、その他一式はけいぢさん(一部、隼人君)の持ち込みによる。肉は哲ちゃん、ワインは私、タレはけいぢさん。豪華な宴会が始まった。

お肉の量がすごかったので、キムチ鍋は中止となった。だって、ラム5キロにホルモン3キロである。タクもいないし、羽田野さんもいないし、宗さんもいない。とても食べきれない。

 


アットホームです

幻のキムチ鍋

あぢゃ合流


あまり言葉は要らないと思うけど、ホルモンがとにかく美味しかった。めちゃウマ。普段、ホルモンはあまり食べないという監督も、箸がすすむようだった。高瀬さんとタクのために、画像をちょっと大きめにしておく。
 


うまいんだ、これが。

 

あ、哲ちゃんが担いできた、主役のお肉の姿も写しておこうね。さらに大きめ画像で、ご覧あれ。

 


1枚1キロのラムと、ホルモンたち♪

あらじゅん持参の「ふらのワイン(赤)」、乙部町富岡農場の「ミスタージンギスカン」(これも赤ワイン)は好評だった。辛口の日本酒「国稀 鬼ころし」は、けいぢさんのお土産に進呈した。

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