JRを利用して、星置駅から歩いてスケートリンクまで向かう。歩くのが大好きな私には
物足りないくらいの距離だが、近いとはいっても滅多に訪れない星置をブラブラ歩くのは楽しい。
練習の途中で三宅さんのお兄さんが登場。背が高く足の長い彼は、かなり足が浮いて不安定ながら、
スレッジを漕ぎ、田中(哲)さんに勝負を挑んだりしていた。
では、あらじゅんは今日こそはスレッジに乗るか...と思いきや、違う方向に進んでしまって、
結論から言うと、まだ乗ってないんだな。前出、札幌義肢製作所のハタノさんが、須藤さん用
出来あがりバケットと、星さん用失敗作1号&2号を見せてくれた。須藤さんのは普通のタイプだが、
星さんのはスッポリと体が収まるタイプ。何が違うかといえば、背もたれ部分が深いし、前はカバー
されている。かのスウェーデンのエドボム選手と同じタイプにしたいらしい。ハタノさん曰く、
「かなり難しい」のだそうだ。ちなみに2号の前面にある☆マークは、星さんのリクエストだという。
そうそう。今日は星さんが練習に復帰し、華麗なるプレーを披露してくださったが、
着ていたユニフォームは、そのエドボムのだった。
星さんのタイプは無理だが、ハタノさんは自らスレッジに乗って乗り心地を確かめたり、
選手に細かく要望を聞いたりしてバケット作成に取り組んでいる。「文句でいい。選手からの
声がないと、いいものは作れない。」と語る。
同じことを言った人が、もう1人。ボブスレーやリュージュを作っているという鉄工会社の
ミサワさんである。やはりスレッジに乗ってみて、ハタノさんとは違う金物の部分の
感触を確かめていた。
選手達の練習中、更衣室でハタノさんとミサワさんは、専門的な話をして盛り上がる。
ハタノさんには、研修中という埼玉の専門学校生が弟子についており、内容の濃い会話に
聞き入っていたようだ。私はここに参加していたので、スレッジに乗り損ねたのである。
その代わり、次にバケットを作るときには現場を見せてもらえることになった。
練習後、今度はスレッジのフレームの採寸が星さんによって行われる。標準サイズで4台、
新しくスレッジを作るのだが、その”標準”をどうするか。また、助成金の枠内でどの程度作る
ことができるか、という経済的な問題もある。バケット、フレーム、刃、ピック、
ユニフォーム、何をとってもお金はかかる。試合となれば遠征である。
やはり、高いレベルを求めると色々問題は多い。それでもなお、こだわり続ける彼らは、
本当にアイススレッジ・ホッケーを愛しているのである。